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白亜紀の恐竜王  ティラノサウルス・レックス

写真の模型についてはフェバリットコレクション

ティラノサウルスとは?

もっとも有名な肉食恐竜ティラノサウルス。彼らはただ大きいだけの肉食恐竜ではありません。その体には様々な驚くべき能力が秘められています。一般にはティラノサウルスと呼ばれていますが、専門家の間では学名からティラノサウルスと呼ばれることが多いようです。ティラノサウルスと聞いて真っ先に思い浮かぶのはやはりなんと言っても大迫力の大型肉食恐竜でしょう。でも実はティラノサウルスの仲間には様々な種類がいて、ティラノサウルスと聞いた時に思い浮かぶ巨大な肉食恐竜はティラノサウルスの中のレックスという種類です。ここではティラノサウルス・レックスを中心にお話ししていきますが、ティラノサウルスの仲間には、とてもレックスと同じ仲間とは思えないくらい小さな種類や、鳥のようにフサフサの羽毛を持った種類もいたようです。

史上最大の肉食恐竜は?

巨大肉食恐竜としてもっとも有名なティラノサウルス・レックスですが、現在では史上最大の肉食恐竜はギガノトサウルスとされています。ただし、ギガノトサウルスの化石は一部しか見つかっておらず、しかも組み立てられはしたものの頭骨もバラバラで発見されたため元の大きさの確認が取れていないこともあって、その大きさについては学者によって意見が分かれ、本当のところははっきりしません。それに対してティラノサウルスには「スー」と名付けられた、全身の90%以上が揃った状態の良い化石が見つかっています。そしてティラノサウルスは研究の進んでいる恐竜のひとつでもあり、その大きさはかなり信憑性が高いと言えそうです。ちなみに「スー」は最も有名なティラノサウルスで、状態の良さもさることながら、その大きさは発見された化石の中でも最大級のものだということです。発見者のスーザン・ヘンドリクソンさんの愛称をとって「スー」と名付けられました。その後、発見者、アメリカ先住民、地主らの間で所有権をめぐる裁判の末、判決を勝ち取った地主が発見から7年後となる1997年10月4日にニューヨークのオークションに出品し、シカゴの博物館に10億円で落札されました。ティラノサウルス・レックスのレックスとは王様のことですが、このティラノサウルス「スー」は、化石の値段でも恐竜の王様になってしまったようです。

ティラノサウルスの体のひみつ

ティラノサウルスについて特筆すべきは、その嗅覚です。恐竜最大の脳の構造から、犬よりも鋭い嗅覚を持っていたと考えられています。また、ティラノサウルスの眼は正面向きについていて、獲物との距離を計るのに適していました。小さくて弱そうに見える腕も、実はかなり重い物を持ち上げる事の出来る強い力を持っていたそうです。更に、その大きく長い尾は大きな体のバランスを安定させるのに役立ったと言われています。ところで熱帯地方にはオオトカゲという2メートルにもなる巨大な爬虫類がいますが、オオトカゲは敵に向かってシッポを振り回して攻撃し、それが人の足に命中すると、ジーパンの上からでもミミズ腫れになるほどの威力だそうです。オオトカゲとは比較にならないほど巨大なティラノサウルスが、もしその尾を攻撃に使っていたとしたら、その威力たるや、さぞや凄まじかったことでしょう。がっしりとした足はしっかりと体を支え、時速18キロで歩いたそうです。また、ティラノサウルス「スー」の足はリウマチにかかっていたらしく、肉食性で動物性の脂肪を多くとったことが原因と言われています。そしてその歯。口から出ているのは実際の半分ほどで、本当は見た目よりもずっと大きく、その大きさは約30センチほどもあります。凄いのはその大きさだけではありません。ティラノサウルスの歯には肉を切り裂きやすいように細かいギザギザがついていて、しかも顕微鏡で見てみると、その小さなギザギザひとつひとつには丸い穴が空いています。これによって、クッション性をもたせた頭骨と共に、強大なアゴの力の衝撃にも耐えうる高い強度を得ていました。そしていつも十分に機能を発揮できるよう、ティラノサウルスの歯は次々に生え替っていたのだそうです。

巨大な体と驚くべき身体機能、そしてその風格……、ティラノサウルスはまさに恐竜の王と呼ぶにふさわしい威厳に満ちています。こんな生き物がこの地球上に確かに存在していたことに驚きを感じつつ、ティラノサウルスに関する更なる新事実の発見に期待を寄せたいと思います。(S.HONDA)

ティラノサウルスのプロフィール

 データ  
 学名  Tyrannosaurus Rex
 分類  竜盤目 獣脚亜目 ティランノサウルス科
 全長  12.8メートル
 体高  4メートル
 体重  推定6トン