太古の腕足類

9.化石と進化

太古の腕足類の写真と解説

太古の腕足類

学名  Lingulella davisi
分類  腕足動物門  無関節綱  シャミセンガイ目
年代  カンブリア紀
産地  イギリス

腕足類はカンブリア紀から現在にいたるまで、5億年以上にわたり悠久の時を越えてきた動物です。貝のような殻に身を包んだその姿は、まさに生きたタイムカプセル。

原始的な生き物は、より進化した生き物に次代を託し絶滅していきましたが、中にはカンブリア紀からほとんど姿を変えず、今なお、その生きた姿を見ることのできる生き物がいます。それがこの腕足類です。

腕足類の殻は貝に似ていますが言うなれば他人のそら似で、全く別の動物です。腕足類は古生代に大いに栄え、様々な姿形へと進化していきましたが、そのほとんどが現在までに絶滅してしまいました。

なお、この化石の動物はシャミセンガイと呼ばれる腕足類に近い種類と考えられていますが、現在のシャミセンガイとは違って砂に潜らず、海綿動物などに張り付いて生活していたと考えられています。