双眼鏡の種類と選び方

観察用品「双眼鏡」

双眼鏡は初めて自然観察をする方にもとっつきやすく、思う存分に自然の姿を楽しむことができる観察用品です。双眼鏡ひとつで、いつもの風景も壮大なスケールのシアターへとなるのです。双眼鏡の用途として最もポピュラーなのは、やはり野鳥を観察するバードウォッチングですが、実は双眼鏡は鳥だけでなく、星を観察したり、新緑の森や紅葉を眺めて楽しんだりするのにも大変役立ちます。真夏の森の木の上には、リスなどの思わぬ動物を発見することもあるかもしれません。動物園、水族館、そして大きな恐竜化石が展示してある博物館や、時にはコンサートにも使える双眼鏡は、ひとつ持っているで、まさに目の前がパッと明るくなってくることでしょう。ここではそんな双眼鏡の使い方と楽しみ方、そして選び方をご案内していきます。

双眼鏡での観察に適した被写体

双眼鏡では特に次のような被写体の観察がオススメです。

野鳥

双眼鏡と言えば野鳥の観察を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。すばやく飛び回る野鳥を視界へ捕らえるのに、倍率が低くて視野が広い双眼鏡は、他の光学機器に比べて、はるかに手軽で扱いやすく、まさに野鳥を観察するにはうってつけです。倍率が低いので、あまり遠くの鳥を観察するには不向きですが、そんなに離れていない木の枝にとまっている小鳥を観察したりする際には、双眼鏡はその威力をあますところなく発揮してくれることでしょう。野鳥の観察を中心に使うのであれば、口径が30ミリで倍率が8倍の双眼鏡を選んでおけば良いでしょう。もし遠くの鳥を観察したかったり写真に残しておきたいという場合は双眼鏡よりも、フィールドスコープや、フィールドスコープにデジカメを組み合わせたデジスコの方をおすすめします。

動物

動物園では時として動物たちがなかなか近くに来てくれない事もあります。そんなときは双眼鏡が思いのほか役に立ってくれます。そして水族館のイルカショーでも双眼鏡があれば更に大迫力で楽しむことができます。「観察するぞ」というかしこまったものではなく、ぜひ動物たちの表情やしぐさをもっと気軽に楽しんでみてください。思わぬ発見は意外とそんなときに見つかったりするものです。

双眼鏡の種類と選び方

双眼鏡も光学機器ですから、購入の際に最も注目したいのは、やはり、対物レンズ(外側のいちばん大きなレンズ。覗く側の小さなレンズは接眼レンズと言います。)の口径です。対物レンズが大きいほど、明るく鮮明で広い視界を得られるでしょう。双眼鏡では倍率8倍で口径が30ミリのものが最もバランスがよく、野鳥から天体まで、様々な用途に使用することができます。ただし夕方など、やや暗い中での観察が主な場合はより口径の大きいものを選んでください。そして、もし本格的に夜行性動物の観察を行うのであればナイトスコープを使うのもひとつの有効な手段です。

双眼鏡には二つのタイプがあって、筒が並んだようコンパクトなダハプリズム型と、デコボコしているポロプリズム型があります。携帯性に優れたダハプリズム型とコストパフォーマンス高いポロプリズム型、それぞれに特徴がありますので用途にあわせて選びます。双眼鏡はよく安売りされていたりしますが、粗悪なレンズの双眼鏡を使い続けると目に取り返しのつかない障害を負う場合がありますので、判断がつかない場合は信頼のおけるメーカーのものを選ぶことをオススメします。

ダハプリズム型双眼鏡

携帯性に優れたダハプリズム型の双眼鏡はとても人気があります。コンパクト化のために光学的にはやや無理のある構造ではありますが、それでも近年は驚くほどに技術も進歩し、極めて美しく鮮明に観察することができるようになりました。ポロプリズムに比べやや割高ではあるものの、魅力的な双眼鏡であることに間違いはありません。ただポロプリズムに比べて同じクラスのものを比較してみると明るさや視界など、やはり性能的には若干劣るのと、あまり大きな口径のものがないので、比較的うす暗い場所での観察が多い場合にはポロプリズムの方がいくらか良いかもしれません。また、夜空の星を観たい場合にはポロプリズムの大口径双眼鏡を選びましょう。ダハプリズムにも数々の製品が紹介されていますが、中でもニューアベックスの倍率8倍で口径24ミリのものなどは軽量で防水性にも優れている上に、ダハプリズムながらも明るい視界を得ることができるため、暗い劇場など様々な場面で活躍する長く使える名品です。

ポロプリズム型双眼鏡

光学的に無理のないポロプリズム型の双眼鏡は、観察がメインの旅行には最適な双眼鏡です。価格の割に高性能で、明るく視野も広く、自然な色合いの鮮明な画像を心ゆくまで楽しむことができます。中には口径の大きなものもあり、50ミリを越えるものは天体観測にも使えますが、倍率が高くなるにつれ、三脚なしでは辛くなってきます。やはり重さや手ぶれのことを考えると倍率8倍で口径30ミリのものが最も扱いやすいです。これは双眼鏡のスタンダートと言えるもので、あらゆる用途をそつなくこなす、最もバランスの良いオールマイティなタイプと言えます。ただ、小さなお子さんの手には少し大きいかもしれませんので、親子で楽しみたい場合や、旅のついでであれば、よりコンパクトで軽量な口径20ミリくらいのものが良いでしょう。私はビクセン双眼鏡ジョイフルを長年愛用していますが、扱いやすく耐久性にも優れていて、安価ながらも極めて美しく鮮明な画像を観せてくれるので重宝しています。

ナイトスコープ

夜間観察を行うときに威力を発揮するのがナイトスコープ(暗視スコープ)です。数万倍の集光力を誇り、足下も見えないような暗闇の中にあっても赤外線を利用して鮮明な画像を映し出します。ただし倍率はほとんど期待できませんので、遠くのものを見るのには使えません。用途が限られているので通常の観察ではほとんど意味のない双眼鏡ですが、特に夜行性の動物に関心の高い人にとっては観察の大きな助けとなり、今までに体験したことのない世界が目の前に広がっていくことでしょう。

双眼鏡の楽しみは無限大

ありとあらゆる自然の美しさを手軽に楽しむことができるのが双眼鏡の最大のメリットです。扱いも簡単で難しい知識もいりません。初めての方でもすぐに使え、それでいて、目の前に広がる光景、自然の素晴らしさを、心ゆくまで堪能させてくれるのです。フィールドスコープやデジスコに比べるとずっと安価ですが、観察用品としてのその価値は決してひけをとるものではありません。ぜひこの素晴らしい世界を体験してみてくださいね。


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